~ADHD上等!プロットが書けないワナビの奮闘記~

書評「書きあぐねている人のための小説入門(保坂和志/中公文庫)」:エンタメを書きたい人は読むべきではない

2018/06/30
 
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職業物書きを目指すワナビ兼アニメオタクです。 企業に依存しない生き方を目指します。
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こんにちは、hineです。

※再度書評を書きました!>>再読書評「書きあぐねている人のための小説入門(保坂和志/中公文庫)」:エンタメとは違うけれど、読んで良かった

書いている小説の筆が進まないので、これまでネット上で調べるだけだった「小説の書き方」の、書籍を読んでみようと思い当たりました。
そこで選んだのが、こちら。

なんとも僕の求めていることが書いてあるようなタイトルじゃないですか。
しかし。

純文学以外を目指す人は読むべきではない

僕は今第一章を読んだ時点で本書をぱたりと閉じ、こうして書評を書いています。
だってひどい。ひどいんだもの!本を読んでてこんなにイライラしたのは初めてです。騙されたとさえ言っていい。
タイトルを「純文学小説とはなにか」と改めるべきです。
その理由を以下に書いていきます。なお、前述の通り第一章までしか読んでいませんので、そこまでの感想であるということをご了承ください。

論理的・分析的には読むな

まず出鼻をくじかれたのは、この文言。
「この本は少なくとも論理的・分析的には読まないでほしい」
トイレで読んでいた僕は「ええ……」と声を漏らした。論理的に理解することを意識して読み始めた僕は、まあ感覚的にわかることもあるかと思い気にせず読み進める。

小説の面白さとは

読みながら、わかってきたことがある。
この著者は技術の高さによって創られる面白さを肯定しようとしないんだ。それは一般大衆に面白く伝わるけれど、小説というものはそういうものではないと思っている。
ここまで読んだところで漠然と「僕は小説の書き方を解く本の中で、この本を最初に読んだことを後悔するだろう」と思った。

書きあぐねないほど書きたいものがないと小説は完成しないとは、傲慢ではないか。
つまりこの人の言う通りならば、「皆に面白いと思われる『書きたいこと』を持っている人しか面白い小説は書けない」ということになる。

何冊小説を読んできたか

小説を十冊しか読んでいないのに小説を書こうとするあきれた人 とあってので、自分が読んできた小説を思い返してみた。
ライトノベルは恐らく五十冊くらいは読んでいるため、それを除いて記憶の限りカウントしてみる。

図書館戦争、いとしのヒナゴン、九尾の猫、シャーロックホームズの冒険、KAGEROU、十角館の殺人、霧越邸の殺人、さくら(西加奈子)、われはロボット……
他にも数冊あるはずだけれど、それを含めても十数冊しか読んでいないことになるのか。
うーん、そうすると、僕は著者の言うような「あきれた人」かもしれない。

第一作にすべてを注ぎ込め

「第一作にすべてを注ぎ込め」という文言は、言葉通りの意味で驚いた。
それまで僕は第一作を傑作にしようとするなと習った。技術もない内に第一作を傑作にしようとすれば、書き終えることが困難だからである。
最初のうちに質より量で、何作も長編を完結させることを心がけることが良いと思っていた。
しかしこの著者は「第一作にすべてを注ぎ込め」と言う。それで書き終えることができないなら、そもそもそれはあなたの書きたいことではないという論法だ。

新人賞くらいはとれる

そして一番衝撃的だったのは、この言葉。
「この本を読めば、新人賞くらいはとれると保証する」
著者は一体自分という人間が、小説家という人間がどれだけ高尚なものだと思っているんだろう?
文章から傲慢さが読み取れる。「私の思う『小説』を書ける人間以外はこっちの世界に来るな」と言っているに等しい。

自分の言葉で小説とはなにかを考えられる人は、1000人に2,3人だ→これを聞いてひるむような人間は小説家になれない。→2,3人は驚くべき高さの確率なのだ
一般的に、0.2%に全くひるまない人間などいないと思う。読者を突き放し、愚弄している。

まとめ:エンタメを書きたい人には向かない

売れる本を書きたい! みんなに面白いと言ってもらいたい! って人は、読むべきでないと思った。
「小説とはなにか」という命題を真に突き詰めたい人だけが読めばいい本だと思った。

少なくとも「書きあぐねている人のための小説入門」なんてタイトルで出すべきでは絶対にない
自分の今の作品を書き終えることができない人が読むのに、「書き終えられない時点でそれは書きたいことではない。作品を一度捨てろ」と言われるのだ。
ひどいひどいひどい!
繰り返しますが、本書の正しくあるべきタイトルは「純文学小説とはなにか」であると僕は考えます。
※後日改めて読み直し、考えを改めています。>>再読書評「書きあぐねている人のための小説入門(保坂和志/中公文庫)」:エンタメとは違うけれど、読んで良かった

 

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